臓器農場

2004年10月4日 読書
個人あてになってしまいますが。

よっぴーさん、この作者、あるいは本をご存知ですか?
おそらくそうであると思うのですが・・・。
東大文学部卒業の後、TBSに勤め、九州大学医学部に入りなおし、現在は精神科医の傍ら作家をなさっている、その世界では著名な方です。
凡人の頭ではないですね。
だからこそ、赤川次郎ばりに読みやすいのに深みがある、のかも知れない。

友人から勧められていたのだけれどもなかなか時間がなかったし、
かじりつく様に読んでいた、本の虫だった小学生のときのあの気持ちを思い起こすことはここしばらくなかった。
ちょうど時間が空いたときに本屋で買ってみた。
吸い込まれるようにこの世界に魅せられていった。
以前自分はハルキがどうしても面白いとは思えないのだと書いたことがあるが、私はやはりこういうものが性に合うらしい。

ラストは今日、大学からの帰りの電車で読んだ。
実は、タネ明かしがはじまった頃から、面白みが少し薄れてしまったと感じていたのだが、してやられた。最後の最後まで素晴らしかった。
田園調布あたりでポタポタ涙を落としてしまった。

ありえない話ではない。
現代の医業界・法曹界に問題を投げかける小説であり、最高のラブストーリーだと思った。

ぶらりと本屋に立ち寄ったときに、ぜひ手にとっていただけるといいと思う。

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